Thursday, October 06, 2005

私的ブクログ 3

最近明らかに本を読むペースが落ちている。他のことに時間がとられてるからなー。でも、どうしても読みたいという本が最近少ないことの方が大きいかな。なんかいいのない?


半落ち
横山秀夫
お薦め度:★★★★☆

結構話題になってたし、以前読んだ警察小説も面白かったので、文庫本早く出ないかなー、と待っていた作品。

アルツハイマー病に侵された妻を殺した警官の自首してくるまでの二日間の行動の謎をめぐるお話。章ごとに、取調官、検事、記者、弁護士、裁判官、刑務官の6人の登場人物がそれぞれの視点で真相を究明していくという手法がおもしろいし、それぞれの人物の立場や心理がよく書けてると思う。が、「半落ち」の「落ち」が弱い、弱すぎる。こんなことのために黙秘を貫き通すだろうか?最後の最後で、犯人に共感できなかったのが残念。


幕末新選組
池波正太郎
お薦め度:★★★☆☆

司馬遼太郎作品のほとんどを読み尽くしてしまったので、他の人の歴史小説を読みたいんだけど、誰のどんな作品がいいのか全然わかんないから、名前の知られてる人で、よく知ってる幕末の話にしてみた。

現代に語り継がれている新選組の話のほとんどは、大正まで生きた永倉新八翁によって語られたことをベースにしていると言われているけど、永倉新八自身の話はあまり知らなかったので、その点は新鮮だった。でも、なんか淡々と話が進んで、可もなく不可もなくという感じ。


錦繍
宮本輝
お薦め度:★★★★☆

blogにコメントくださった方のお薦めにより読んでみた。

ある事件をきっかけに別れてしまった夫婦が偶然の再会を期に手紙で、事件の真相やその後、現在を語り合うという話。まず手紙のやりとりだけで構成されるという手法に驚いた。しかも書簡体で書いてあるので美しく古風な感じがいい。はじめは過去の、悔恨、哀しみ、憎しみなどが綴られていたが、だんだんと、現在の葛藤、そして未来へって感じで変貌していく。たまにはこんな湿っぽいのもいいかも。

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